one : 歌を歌うかのように
:
「れ、れ、れ、レイリー」
歌を歌うかのように愛しい人の名前を呼ぶ。
「なんだね、君は」
「いいでしょう?」
好きなんだから! そう言えば、まったくと笑われた。
「レイリー!」
窓際のソファ。優雅に腰掛けて新聞に目を通している彼に駆け寄る。彼の視線が上に上がりきる前に飛びつく。
「おっとっと。どうした?」
パチパチと瞬きする彼にスリスリとすり寄る。
「ん~好き~」
「はははっ」
大きな声で柔らかく笑う彼は私のかなり年上、でも、私たちは恋人。レイリーが好きで好きでたまらない。目を瞑ってレイリーの頬にすり寄れば、ちゅっと頬に落ちてきたキス。うっすらと目を開けると、メガネを外し出すレイリー。
「えっ、ちょっと待って! 別にそういう意味じゃなくて!」
「なんだ、誘っておいてそれはないだろう?」
もう結構な年のはずなのに、とってもいい体。スッと持ち上げられてしまってはどう足掻いても逃げられないことを私は知っていた。
「うぅ~」
「君はいつもそうだ」
「ん?」
「私を夢中にさせてくれる」
そう言って彼は私をベッドに降ろすと何度もキスをしてくれる。
「んっ」
ちゅ、ちゅ、ちゅ。短いキスではもう足りない。
「レイリー…………」
「なんだね」
「レイリー……」
ちゅっとこちらからキスをすれば、フフフッと口を緩ませる彼。
「お願い……」
「あぁ、君は本当に可愛い……」
押し倒された体。レイリーの激しい口づけで体がベッドに埋まる。

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