「と……り……?」
青い炎をまとった鳥は両足で1人の海賊を鷲掴みにすると崖から海へ放り投げた。うわぁあああああ! という声が辺りに響きわたり、しばらくしてボチャンと海に落ちた音がした。もう1人の男と私たちはその様子を唖然と見ていた。子供達の鳴き声もいつの間にか止んでいた。空いたスペースへゆっくりと降り立ったその鳥は、こちらへ顔を向ける。ハッと気がついた男は私の髪をぎゅっと引っ張り自分をかばうように私を立たせた。
「来るな、打つぞ……」
私の頭に銃口を押しつけ男が言った。青い鳥はその様子を見てスッと目を細めた。笑った? その状況でそう思った私はおかしいかもしれないが、そう見えた。
「遅いな……」
ビュンッ――
私のすぐ近くを何かが通り過ぎた。
ドサッ
音が聞こえた。男が倒れたようだ。当然、男に体重を預けていた私の体も倒れていく。倒れるまでの時間がとても長く感じられた。青い鳥がこちらに向かって走ってくる。炎はだんだん弱くなり、鳥の形が崩れていく。人の肌が現れだし、ボボボボッと音を立てたあとこちらに向かってきたのは金髪の男だった。結局私の体は倒れることなく、その男によって受け止められた。
「危機一髪だな」
そう言ったのは金髪の男ではなく、海賊を撃ったテンガロンハットの男だった。

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