12 知っていたよ - あなたと私は住む世界が違うこと
「あ、あのっ」先ほどとは違う人肌の暖かさ。触れられた手が一瞬で熱くなる。恥ずかしいとマルコに訴えても離してもらえない。うぅ~……どうしたものかと唸り声を上げていた。「……」「え、は、はいっ」初めて名前を呼んでもらえた。顔を上げてマルコを見る…
振り向かない強さ
11 触れる距離 - まさかあなたに触れるなんて
遠くの甲板でもめているマルコとその仲間達が見えていた。しばらくするとマルコは海に向かって走り出し、あの日と同じ炎で空へ舞い上がっていた。「と、飛んだ!」ポカンと口を開けてその様子を見る。その炎の鳥はゆっくりと船の上を旋回したあと、こちらへ向…
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10 やめてくれ - たまらず空を舞う炎
「マルコ、なんだアイツ?」よりにもよって一番絡まれたくない奴に声をかけられる。マルコは顔をしかめて答えた。「ずいぶん前に助けた子だよい」「へぇ~ずいぶん懐かれてるな」慣れ慣れしくマルコの肩に肩を組んで、にやにやと笑うリーゼント野郎の言葉に無…
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09 大好き - 大嫌いな海賊を好きになりました
「……」っていうのか。そういえば……名前も聞いていなかったたなと今更ながらに思う。向こうはエースが呼んでいたのを聞いていたのか。なるほどねぇ、と納得したマルコが顔を上げると船はすでに出航していた。港がどんどん離れていく。桟橋の先に目を向ける…
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08 手紙 - あなたのこと少しは知っています
出航日この島を離れることになった。あれから数日経ったが、あの日以降あの少女とは会っていない。マルコの頭の中では少女がぐるぐると回っていた。これでよかったんだと自分に言い聞かせる。自分は海賊。それも少女の何十歳も年上だ。どう考えてもあの子の想…
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07 伝えたいこと - 再会したら言いたかったこと
「傷、後が残っちまったのかい……」「えぇ」「すまない、俺がもっと早く気づけばよかったよい」「いえ、いいんです」「なんでだい?」「この傷のおかげでマルコさんに優しくしてもらえたので」ニコッと少女は笑ったずいぶん、大人になったものだねぃ……マル…
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06 優しい人 - 海賊だと知ったのは後のこと
「エース、余計なお世話だよい」「そうかよ。マルコここはまかせたぜ。俺はこいつらを安全なところに運んだあと、親父の援護に行く」ジャッと軽く手を振ったあと、エースと呼ばれた男は私と一緒にいた子供達を抱えて走り去って行った。あっという間の出来事だ…
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05 炎の弾丸 - 青と赤の炎に守られる
「と……り……?」青い炎をまとった鳥は両足で1人の海賊を鷲掴みにすると崖から海へ放り投げた。うわぁあああああ! という声が辺りに響きわたり、しばらくしてボチャンと海に落ちた音がした。もう1人の男と私たちはその様子を唖然と見ていた。子供達の鳴…
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04 炎の鳥 - 目を疑う青い炎
声にならない雑音が喉の奥からざらりと出る。切られた。ここで私が悲鳴を上げてしまったら……、おそらく子供達がパニックになってしまう。声を押し殺して我慢するしかなかった。「あぁ! おまえ、大事な商品に傷つけんなよ」「わりぃ。こいつがいきなり飛び…
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03 守る - 唇を噛んで耐えてみせる
「来ないで!」「それいじょう後ろにいったら落ちるぞ」「そう思うなら、来ないで!」「威勢のいいガキだ。いいから、おとなしくこっちへ来い!」海賊がその少女の腕を掴むと少女はその手を振り払う。頭にきた海賊はついに剣を抜いた。「調子に乗るなよ……」…
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02 5年前 - 駆け出した足は羽ばたきに変わる
5年前まだこの島が他の海賊に占領されていたときがあった。親父は地元民に頼まれて手を貸した。島に平穏を取り戻すために争いが起こったのだ。戦闘にはマルコも参加していた。島中で戦闘が繰り広げられ、逃げ遅れたものを避難させていたときだった。マルコは…
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01 再会 - 覚えていますか?私のこと
「マルコさん……」町中をブラブラと歩いていると急に後ろから話しかけられた。いつもなら警戒しすぐに構えるところだが、その声はあまりにか細く、透き通っていた。構える必要はない。瞬時にそう思った。……とはいえ、今回立ち寄った島に知り合いがいるとは…
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