08 手紙 - あなたのこと少しは知っています

出航日――

この島を離れることになった。あれから数日経ったが、あの日以降あの少女とは会っていない。マルコの頭の中では少女がぐるぐると回っていた。これでよかったんだと自分に言い聞かせる。自分は海賊。それも少女の何十歳も年上だ。どう考えてもあの子の想いに答えることはできない……その考えに行き着いたマルコはあの日以来、ポケットに入れて持ち歩いていた箱を取り出した。あの子がくれたその白い箱を開けると、中には小さな青い鳥のストラップが入っている。おもむろにストラップを手に取る。

カサッ――

「ん?」

ストラップの下に丁寧に折られた紙が入っていた。ゆっくりと手に取り開いてみると、それはあの少女からマルコへの手紙だった。

マルコさんへ

このストラップはあの日見た美しい青い鳥を思い浮かべて私が作りました。ガラス細工を作る仕事をしているんです。マルコさんは海賊ですよね? きっと、海賊だから想いに答えられないとか考えているだろうなと思っています。わがままを言うつもりはありません。ただ、もし、ほんの少しでも私に興味を持って下さったなら、また島に遊びに来て下さい。

私は自由に海を駆け抜ける、あなたが好きです。これまでも、これからもずっとそんなあなたでいて欲しい。そう思います。

なまえより

送信中です

×

※コメントは最大500文字、5回まで送信できます

送信中です送信しました!