遊郭の区画ではありえないような雑踏。広い広い船内の大通りの中心に立ち、分岐している看板をじっと見つめる。
毎度のことながら人の多さに驚かされる。今日はどの区画に行こうかなぁ。前にお忍びできたのはもう2ヶ月も前のことなので、久々のことにどきどきわくわくと胸が高鳴る。ここの船内複雑すぎるんだよね、よく見ておさらいしておかないと。
1つ下の区画は海兵の中心地「マリン」と呼ばれている。文字通り、主に海兵の皆様が来ている区画だった。もっとも安全なところでもっとも大物と遭遇しやすいところ。海軍少尉から大将まで、正義のコートがやたら多い。
2つ下の区画は通称、陽気なならず者の中心地「スキャンプ」。海賊中心でとくに決まりがあるわけでもないのだけれど、陽気な者が多く集まっている。頻繁に賭事を行っては、勝者によって料理が振る舞われ、絶えずどんちゃん騒ぎをしているらしい。
3つ下は通称、陰湿な下層「ヴィリー」。なんでそう呼ばれるようになったのか。昔、まだ海兵がここを利用するようになる前は無法者をここにまとめて扱っていたらしい。その時に呼ばれていた名残が今でも残っている。以前に気分転換で行ったことがあるけれど、その時は特に何事もなく。むしろマリンの酒場に比べたら落ち着いた人が多くてよかった。静かにゆっくりと過ごしたいときはいいかもしれない。
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