きみの優しさに抱かれて眠る

あの後、倒れていくなまえを鷹の目が抱き留めて、駆け寄ってきたホンゴウとシャンクス、ベックマンが介抱をした。即座に船医室に戻され、ベッドに寝かされる。

はぁ―― はぁ――

それから、なまえの意識は戻っていない。

「今が一番大事なときだって話しただろ、なまえ。無茶したら体に響く。お前は体が弱いんだから」

ホンゴウがその手を取って語り掛けている。その様子を後ろにいる男たちが静かに見守っていた。

「どういうことだ、ホンゴウ」
「すまねぇ、お頭。少し席を外した隙に外に出たみてぇだ。俺が悪かった……」

なまえの手の平を握りしめてホンゴウが懺悔する。

「いや、本来ならここまで悪化することはなかったはずだ。俺たちがなまえの体調に気付いて止めていればよかった」

ベックマンが言う。あの時、冷え冷えとした瞳で俺たちのことを見ていたなまえがまさか高熱を出していようとは、誰が思おうか。あれほど立派な振る舞いをして見せたのだ、こいつには役者の才能が……あぁそうか。「流石は潜入のプロ……か」つい、口からこぼれた。この娘はそういう訓練を受けていたのだろう。

「ベック」

おっと、余計な一言だったらしい。シャンクスがベックマンを睨みつける。それ以上余計なことは言うなというように。

「それで、どうするのだ」

鷹の目が口を開くと碌なことがねぇな。その場の誰もが思ったことだろう。ベッド脇、椅子に座ったシャンクスは両手を組んで額に押し付け何かを考えていた。ベックマンは、患者に良くないからと言われて煙草を吸えずにいらいらしていた。「はぁ……」ホンゴウは自責の念に駆られて落ち込んでいる。鷹の目の言葉に返す者は誰もいなかった。まったく……肩を落として呆れる鷹の目が、これ以上ここに居ても仕方がないと思った時だった。

「……やだ」

「「「?」」」

「やだ……行きたく、ないよ……」

なまえが熱に浮かされたように何かを言っている。

「やだよ……離れたく、ないよ」

その声はとても小さく。

「傍にいたいのに、どうして……」

なまえの両目からはぼろぼろと涙が落ちていった。「これ以上脱水になったら死んじまうっていうのに」ホンゴウはそう言うが、今はただ見守ることしかできなかった。

「……どうして、行かなきゃいけないの。別に、私……憎くもないよ。みんないい人だよ。なんで、なんで……やだよ、いやだよ」
「なまえ……」

シャンクスがなまえの頬に伝う涙を親指の腹で優しく拭った。

「……気にすんな、なまえ。俺たちは気にしねぇから」
「怖い……怖いんだ。私……仲間になっちゃいけないって言われてるんだ。だから、ずっと……ずっと……頑張って、」
「何言ってんだ、俺たちは仲間だろう」
「っ、ちが……私は仲間なんかじゃない。卑怯者だ。くずだ。ゴミだ。私はこの船にいちゃいけない人間だ」

なまえの目がゆっくりと開いていく。

「シャンクスぅ……ベックぅ……ホンゴウぅ……、ごめん。私、貴方たちの仲間にはなれないの」

ぐっ、と奥歯を噛み締めたシャンクスがなまえの顔を覗き込む。なまえの瞳が彼の姿を捉えたときには彼の表情かおはとても穏やかなものに一瞬にして切り替わった。まるでそれ以外は見せないというように。

「……いいんだ。それでも。気にするな、なまえ。俺たちが勝手に言っているだけだから、だから全然気にすんな」
「…………そっか」

こくり、頷いたなまえが笑んだ。ここ数日見られなかった、いや……この船に乗ってから一度も見たこともない、柔らかで優しい笑顔だった。その後すぐに目を閉じたなまえ。その額にシャンクスが優しい口付けを落とした。

「愛してはいけない女だと分かっていただろう」

鷹の目が咎めるように言った。

「あぁ……分かってる。分かってた。でもな、俺はそう我慢強くねぇんだ。……お前こそ、分かっているだろ」

シャンクスが静かな口調で返した。

「ここはしばらく閉鎖する。もう二度とこんな事がねぇように、鍵をかけるようにするから」

ホンゴウが言った。それを皮切りにして残りの連中は部屋を後にした。

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ここに来たばかりの頃、なまえは元気だった。活発な女の子で、負けん気も強かった。そんな彼女が立つのもままらないくらいに弱ってしまったのは、俺のせいだ。シャンクスは船縁に倒れ込んで俯く。

気持ちが弱れば体も弱くなる。ホンゴウが言っていた。俺たちはそんな経験をしたことがなかったから分からなかった。病になっても歩みを止めず、己の信念を突き詰め、生きようとする人間なら知っている。だが……、その反対は知らなかった。だから、だろう。ホンゴウは言った。俺たちとなまえ何もかもが違い過ぎた。だから、アイツは言えなかったんじゃないか――ホンゴウの言葉を聞いたシャンクスは自分を責め続けた。ただ傍で守れば良いと思っていた。そうしていれば、いずれ振り向いてくれると考えていた。…………なんて浅はかな男なのだろうか、俺は。

 

自問自答を続けていたそのすぐ側を鷹の目が通りかかる。背後で立ち止まった気配がした。

「召集がかかった。俺はもう本部へ行く」
「そうか」
「この様子なら、お前は来ないのだろう?」
「……そう、だな」
「熱のある娘を連れてはいけない。次回機会があれば、なまえを連れていこう」
「あぁ……そうだな」

ようやく頷いたシャンクスに鷹の目は安堵した。

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なまえの熱が下がった――ホンゴウからの知らせにシャンクスの心が浮き足立つ。見舞いに来てもいいが、少しだけにしてくれよ。そう言ったホンゴウと入れ替わるように部屋に入った。

なまえ専用の部屋にと準備された、物置部屋を改造した医務室。そこに置かれたベッドに横たわり、なまえはこちらを見てた。シャンクスは入ってすぐのところで立ち尽くしていた。

「シャンクス。来ちゃったの?」

なまえが笑っていた。数日ぶりのなまえ笑顔だ。シャンクスは幸せを噛み締めて笑う。

「あぁ……あぁ、来ちゃったぞ。元気か、なまえ?」
「元気そうに見える? 半分死んでるようなものよ」
「……そんなこと言うなよ、なまえ」

あぁ、やばい……泣きそうだ。

「……え、シャンクス?」

なまえが目を見開きながら身体を起こした。シャンクスが慌てて駆け寄ると、なまえの手が伸びてくる。

「どうしたの? どうして泣いているの?」
「っ、」

涙なんて、流したのはいつぶりだろうか。

「ちょっとな……少し、泣きたくなっただけだ」
「そう……」

困ったように笑うなまえが、ベッド脇にある椅子を叩く。

「じゃあどうぞ。我らが船長。貴方の気のすむ限り、泣いていって下さい」

まるで出会った頃のようだった。なまえの笑顔が眩しい。シャンクスの涙は止まるどころが溢れだした。「やっぱりシャンクスって可愛いね」そんな皮肉もどうでもいい。子供のように泣きじゃくる大きな男の赤髪を、一回りも二回りも若い娘が撫で付ける。「大丈夫、大丈夫だよ」と。

少しして、涙が枯れたシャンクスが顔を上げた。

「酷い顔」
「うるせ……」
「みんなには私に泣かされたって言っていいから」
「実際そうだろ」
「え、なんでよ。私何もしてないよ?」
「…………」

シャンクスが笑うとなまえも笑った。

「ねぇ、シャンクス」
「なんだ?」
「……ううん。ごめん、やっぱ何でもないや」
「なんだよ、気になるじゃねぇか」
「本当に、何でもないの」
「……そうか」

なまえの手の平をシャンクスが握る。なまえはそれを振り払うことなく受け入れた。そして、泣きそうな顔で、彼女はまた笑って眠りについた。

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火拳のエースの処刑が行われる同日、赤髪海賊団は遠く離れた海からマリンフォードに向かっていた。傘下の海賊はいない。本船、レッド・フォース号での単独作戦だった。

密偵からの連絡が入った。戦況は想像していた以上に荒れているらしい。エースの処刑はついさっき、大将赤犬の手によって行われたそうだ。

「…………大丈夫か、なまえ」
「あ、うん」

私が海兵所属であることはもうこの船の全員が知っている。そして、私はついさっきまで眠っていて、起きて甲板に出たところでその知らせを聞いたのだった。伝えてくれたベックマンを前にして立ち尽くす。

なんで……。散々、「マリンフォードには行かない。間に合わない」って言っていた癖に。

「お~すげぇな、スネイク!」
「お頭の無理難題にはもう慣れたよ」

遠く離れたところ、スネイクとシャンクスが大声で話している会話が耳に入ってくる。まったく、この船は本当におかしい。いかれてやがる。なまえは深いため息をついた。今からでも連絡を入れるべきか。……いや、そもそも今はどこなのか。目まぐるしく回転する頭。

……が、「もう遅ぇよ……」というベックマンの呟きによって霧散した。

顔を上げるとベックマンがなまえを真っ直ぐに見つめている。なまえは悟った。ここはもう、マリンフォードの近くなのだと。

「っ、」

どうしよう。……どうしよう。このままこの船に乗ったまま、マリンフォードに向かって、そこで私の姿を見られたら……? 上層部は私のことを知っているけれど、他の連中は知らない。バレたら、もう後に戻れなくなる。それは困る。……大変、困る。

「さァ、どうする? ……なまえ」

ベックマンがニタリと笑った。あぁ、このクソ野郎は私をハメたのだ。海軍全体の前で私が海賊の一味であることをバラしてしまうつもりなのだ。

「……クソ野郎」
「クソで結構。俺たちはクソな海賊だ。それならお前はクソな海賊の仲間ってわけだ。笑えるな」

はぁ……何を言っても無駄らしい。さっきからベックマンは私から離れようとしない。私の見張り役ってわけだ。あぁ……もう、最悪。

「なまえ、体調はどうだ」
「ホンゴウ……死にそうなんだけど」
「っ、はぁッ!?  なんだ、どこが悪い?」
「ベックマンが隣にいると死んじゃう病」

「なんだよその病気は」

ベックマンがジトリ睨みつける。俺だって好きでいるわけじゃねぇって。文句を垂れた。

「だって、こんな煙くさい男がずっと隣にいたら嫌にもなるでしょう?」
「ハハッ、違いねぇ!」

ひとしきり笑い合った後、ベックマンの電伝虫が鳴った。彼はそれを取ることもなく、空を見上げる。つられて見上げたなまえの目に入ってきたのは見張り台にいる連中が手を振っている姿だった。

これは、隠密に活動するときに使う作戦だ。つまり、この先はもう……。

「……見えてきたな。すげぇ絵図だ」
「これはまた……派手にやってるな」

二人の意見に賛成だ。見えてきたマリンフォードは記憶の中の景色と全く違っていた。でかでかとあるはずの「海軍」の文字が見えない。周囲を氷が取り囲んでいた。どうやら全方位ではない様子。隙間から入ることはできそうだとホンゴウが言った。

「青雉か……あいつの能力は厄介だ」

流石はクザンさん。……おそらく、白髭の能力で海がひっくり返ったようになったのだろう。そうじゃなきゃこんな凍り方はしない。彼がいなければ相当数の海兵が流されていた。

「……ここからじゃ見えないな」
「お頭の方には情報が入っているだろう。スネイクといいように進めるはずだ」

シャンクスの傍に私がいたら海軍の側に情報が筒抜けになる。だから私はここで見張られているってわけね。でももう、今更だよ。こうなってしまったら、身を任せるしかない。はぁ…………私の海軍生活も今日で最後かもしれない。折角中将にまでなったっていうのに。何だったんだろうな、私の人生は。

ゆっくりと音もなく進んでいくレッド・フォース号。氷の壁が近付くにつれて、悲鳴や怒号が聞えてくる。まだ見えない。自然と耳が欹そばだてられる。声が……海兵や海賊達の争い合う声が耳に付いた。嫌な音だ。

「……行くぞ」

船が着くよりも速く、シャンクスの姿が消えた。その後、レッド・フォース号が陸地に着いたときには、戦闘の音が止んでいた。

私が地に足を着いたとき、そこにはシャンクスと、その向かいに立つサカズキさんが立っていた。思わず足が駆け出しそうになって踏み留まる。いけない。私が彼の部下であるということはまだ誰も知らないはずだ。少なくとも、鷹の目は私のことを少将と呼んでいた。だから、まだ他の連中もそう思っている可能性が高い。少将はそれ程位が上ではない。だが、中将ともなれば話は別だ。艦隊を持つ権利、重要な任務を行う権利を与えられる。そして、各中将は己が尊敬する大将の元に集うのだ。

……大丈夫。私はまだ少将だ。自分にそう言い聞かせた。

一触即発だった。だが、シャンクスの一言によって、火拳のエースの処刑、引いては歴史に名を刻むほどの大戦争、頂上決戦が幕を閉じた。

てっきり私たちも全面戦争に加わると思っていた。これなら周りにバレる心配はなさそう。良かった。さっさと船内に戻って……え、何?

隣に戻ってきたベックマンが、私の首をぶっとい腕で羽交い締めにしてきた。

「……あのう、これは何の真似で?」
「心配するな。悪いようにはしねぇ。ちょっとだけ我慢してろ」
「えぇ……地味に苦しいです」
「これ以上緩めたら逃げるだろ、お前」
「当たり前です。さっきまでクソな海賊の仲間って言っていた癖に、……あぁ、やっぱりクソですね貴方」
「クソ、クソ、クソ、うるせぇな。黙ってろ」
「…………」

ベックマンが銃を抜く。そして、そのままなまえの眉間に銃口を突きつけた。カチャン――ハンマーが引かれ、親指を引けばいつでもなまえを殺せる状況が完成する。

「……おい、ベック」

慌てて駆け寄って来たホンゴウをベックマンが一瞥する。殺気を放ち、近寄るなと言った。

「少し試したいだけだ」
「だが、お頭にバレたらただじゃ……」

ホンゴウが最後まで言い切るよりも速く、光の速度で光線が走り抜けた。「あ」となまえが声を発したときにはもう、ベックマンの腕の中になまえは存在していなかった。

やられた――ベックマンが振り返った視界の端に映った黄色い光。その場の誰もが撃ち落とそうと銃を抜いたが、それも「止めろなまえがいる!」の一言で撃ち落とすことは敵わなかった。

相変わらず規格外のスピードだ。それに真っ黄色で眩しい。

「なまえちゃん、任務ご苦労様~」
「ボルサリーノさん……!」

連れて来られた先は、先ほどシャンクスが立っていたところ。傍で気絶しているピンクの髪の海兵は誰だろうか。……そして、その向かいには苦々しい顔で立ち尽くしているサカズキさんがいた。

「奪還は成功したよぉ~」
「ようやった、黄猿」

軽い賛美にボルサリーノが笑って返す。「わっしも仕返しができてよかった」と言うくらいだから、ベックマンに何か恨みでもあったのかもしれない。……いや、そんなことより。抱き抱えられていた身体をその場に降ろしてもらう。

「任務遂行が不完全となってしまいました。……大変、申し訳……」
「よう戻った」

ガッと頭を掴まれた。そのまま、わしわしと撫でられた。泣きそうな顔で見上げたサカズキさんの顔も泣きそうで……いや、これは錯覚かな。

「……苦労をかけた。任務は本日をもって終了とする。なまえは本日より、わしの部隊に復帰じゃ」
「っ、あのっ、いいので!?」

私は海賊になっていた女だ。

「いいに決まっておる。お前はわしの部下じゃ」
「っ、はいっ」

嬉しくって涙が止まらなかった。

「まずは休めよ」

その視線は物語っていた。何をとは言わない。女が海賊船に乗ることで待ち受けるであろう出来事。すべてはもう既にサカズキさんとの作戦で話をしていたことだ。そのすべてが起こらなかったとして、……その事実を知らせたとして、それが何の意味になる。

「…………はい。お気遣い痛み入ります」

私の身体が痩せこけ、醜くなっていてもそれを口にはしない。その優しさが沁みるように痛かった。……嬉しい、だけど。……なんでだろう。どうしてだろう。ぽっかりと胸に空いた穴が埋まらない。貴方に会えば、再び貴方の元に戻れたのであれば、穴は埋まると思っていたのに。……どうしてなの。

ふらり、身体が揺れる。あ……駄目だ。立っていられない。

「全く。世話の焼ける奴じゃ」

身体が浮いた。

「あっ、いえ……そんなっ! とんでもないです。大丈夫ですから!」

急なことにあたふたと言葉を連発した。サカズキさんが私のことを抱き上げてくれたのだ。

「気にするな。このくらいどうってことはないけんのう」

サカズキさんにとっては本当に取り留めのないことだったのかもしれない。……だけど、私にとってはとても大きな事だった。ずっと、ずっと想いを寄せていた貴方にこうして抱き上げられる日がくるなんて、思ってもいなかった。

「行くぞ」そう言って踵を返して歩き出したサカズキさんの首に縋り付く。その後ろに見えたレッド・フォース号の旗がパタパタとはためいていた。

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健康診断を受けろと言われた。どっからどう見たって身体の調子が良くない。おつるさんに言われて、潜入を生業とする諜報部の方のお世話になって、全身の検査を受けさせられた。

「主な症状は脱水、ビタミン不足……かい」
「はぁ……」
「連中は飯も碌に食わせてくれなかったのかい」
「い、いえっ」
「ふ~ん……」

おつるさんの尋問はじわじわ攻めてくるから苦手だ。

ボルサリーノさんが助けに入る直前、ベン・ベックマンが私のことを殺そうとしていたこともあって、私の潜入は途中からバレていたという話になっている。いやまぁ……ここで「実は最初からバレていました」なんて言えるはずもなく。そのままずるずると設定を引きずっている。……我ながら、チキン!

「それと、こっちの病の方は……酷いね。どうしてもっと早く帰還しなかったのかい。これじゃあんたの身体が」
「あ……いえ、これは違うんです」
「違う……? それはどういう……」
「えっと、なんというか、これはわざとというか……」
「なっ!? ちょっとここで待っていなさい!」

「あっ、おつるさん!」という静止も虚しく、おつるさんが部屋から駆け出した。……まずい。これはまずいぞ。おつるさんは恐らくサカズキさんの元に向かったはず。だけど、このことについては、サカズキさんも知らないことだ。敢えて報告を上げていない。あーやばい、どうしよう。独断で海賊を助けたなんてバレたら殺される……!

それから数分後、

「なまえ、一体どういうことじゃァ!!」

ものすっごい怒声で部屋に入ってきたサカズキさんに私は拘束されました。尋問第二回目のスタートです。…………くそう。

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