よるはしずかにくずれる
コン、コン、コン「どうぞ?」扉が開く。けれど、人は入ってこない。ノックを三回鳴らすのは、シャンクスだけだ。「シャンクス、入っていいよ?」一拍、間が空く。「……顔、見せられねぇんだろ?」「ん、…………目、閉じてるから大丈夫」そう言うと、足音…
銃姫と剣豪
よるはしずかにふかまり
海原から回収された後、ホンゴウは甲板で息を整えていた。潮の匂いの中、いつもの顔ぶれが自然と集まってくる。幹部連中が揃うと、空気がわずかに引き締まった。お頭が口を開く。 「お前たちは、に何をしたか分かってるのか」静かにそう言いながら、お頭は片…
銃姫と剣豪
愛さえもにごっていく
目を覚ましたとき、夢の中で出会えた大切な友のことが頭に浮かび、涙がこぼれた。もうずっと、幸せな夢なんて見ていなかった。おかげで、また少し頑張れそうだ。夢の中のことだったとしても、彼にはちゃんとお礼を言っておかなくちゃ「ありがとう……ミホーク…
銃姫と剣豪
まなじりにきらめき
島にある海軍拠点をすべて潰した。建物内部をしらみつぶしに探して回り、船内もすべて確認した。だが、の姿はない。もしかしたら、もう本部へ連れていかれたのかもしれないその考えは捨てきれないが、今できる最大限のことをしようと決めた。やり方を変える。…
銃姫と剣豪
愛で塗りつぶして
「え……? って、『あの』さんっ!?」「あぁ、そうらしい。サカズキ元帥が出世する前に連れていた中将だって」「本当にその人なのか?」「あぁそうだ。 …………実は海賊のスパイだったって話しだ」「まじかよ……」「…………俺、尊敬してたのに」「そん…
銃姫と剣豪
思い知るあまさ
鈍痛が消えない。肌を焼かれた。じりじりとした痛みが消えない。痛みのせいでもう碌に眠れていなかった。 「……起きたか?」ここがどこで今がいつで、私は誰で、どうしてここにいるのか。何も分からない。ただ、目の前のが、私の主人だというこ…
銃姫と剣豪
花は秘やかに
その後、無事シャンクスの完治が確認できたので、ミホークとのやり取りはこれが最後と決まった。「ミホーク……今までありがとう。巻き込んでごめんね」「改まってどうした」「信じてくれるとは思ってないけど、一応、言わせて。私はシャンクスに毒を移すつも…
銃姫と剣豪
効いて下心
視線が鋭く突き刺さるなか、その場から一歩も動けずに立ち尽くす。サカズキさんの部下が何かを言っていて、サカズキさんは何も返さない。…………どうしよう、どうしよう。なんて言ったらいいの? 嘘をついてごめんなさい? 棺に入った私は偽物で、ベガパン…
銃姫と剣豪
聞いて恋心
ベガパンクの協力のおかげで、私の死の偽装はうまくいった。自分そっくりの死体を見る日が来るとは……うん、深く考えるのはやめておこう。シャンクスの解毒薬はミホークが届けてくれるので問題ない。それよりも問題は、私の今後だ。死んだはずの人間が何食わ…
銃姫と剣豪
夜は穏やかに
ダメ元でも言ってみるものだなぁサカズキさんに「エッグヘッドに行きたいです」とお願いしたら、すぐに許可をもらうことができた。こういうのは大抵、計画表を書いて提出しないといけないはずなのに......。その理由はよく分からなかったけれども、今が…
銃姫と剣豪
知らないあつさ
「…………?」お腹をぐっと引かれた感覚で目が覚めた。後ろから微かな息遣いが聞こえる。辺りはまだ暗い。今何時だろう……? 時計を探して辺りを見回したところでハッとする。「…………あれ、ここ、どこ?」ガバッと上体を起こして、布団から抜け出して身…
銃姫と剣豪
視線と心を奪って
「……困った、どうしよう」今日中に場所と日時をと言われてあっという間に日没。場所も日時も検討がつかない。そもそも、エッグヘッドに行ってベガパンクに解毒薬の話をしないと、予定が立たないのだ。馬鹿だな、私。「先延ばしにしたら…………シャンクスの…
銃姫と剣豪