銃姫と剣豪

まばたきにゆらめき

海軍本部に戻って来てから数週間、休息を挟んだ後、無事に現場に復帰した。部隊は異動となり、サカズキさんの元へ戻っている。「王下七武海を廃止……? 本当に?」目を通していた報告書の文字を何度も何度も読み返す。昨日、夜遅くに開かれた世界会議で決ま…

「助けて」の一言で召喚できます

※シールドという組織は捏造です。ソードがあるからシールドもありそうやな、と適当に考えています。シールドは潜入が中心の組織で、CP0とは違って海軍内部の組織で、元帥の意向に従って動きます。―――――――――――――――――――― 「…………助…

柔肌にリボンはするするすべる

今の私は体内に毒を持っている。その毒は人体に有害だ。だから、毒に侵されてしまわないように定期的に薬を飲む必要があったのだが。鬼の形相で入ってきたサカズキさんが、かつてない勢いで両肩を鷲掴みにしてきた。ぐわんぐわん頭が揺れる。……う、気持ち悪…

きみの優しさに抱かれて眠る

あの後、倒れていくを鷹の目が抱き留めて、駆け寄ってきたホンゴウとシャンクス、ベックマンが介抱をした。即座に船医室に戻され、ベッドに寝かされる。はぁ はぁそれから、の意識は戻っていない。「今が一番大事なときだって話しただろ、。無茶したら体に響…

離れられないから離さない

「あ゛~もう、死ぬ…………」「ハハハッ! そんなこと言っているうちは死なねぇよ」おでこに置く冷たいタオルを替えながらホンゴウがからからと笑う。あんなことがあったのに、彼は今まで通りに接してくれていた。ホンゴウだけじゃない、他のみんなもそうだ…

愛するには不器用すぎる

「腕一本の奴が行くかよ、普通」ベックマンがぼやく。それを聞いたヤソップが「違いねぇな」と笑った。「お頭が行くまでもなかっただろう。俺が行った」ベックマンがそう言うと、シャンクスが「お前より俺の方が泳ぎは早いだろ。例え片腕だとしても」と皮肉た…

誰より優しい悪魔たち

「ホンゴウ……の調子はどうだ?」船医室を出てすぐのところ、ホンゴウは呼ばれて足を止める。「お頭。あいつは今、眠ってる。調子は……まぁ、見ての通り、よくねぇな」「……そうか」シャンクスが重い足取りで歩いてくるのを、ホンゴウは待った。話をしたい…

悪魔と繋いだおてて

指令が下された淡々と言い放ったサカズキさんの眼に色はなかった。私は、何と返したらいいか戸惑ってしまった。「え……仲間に……ですか?」「そうじゃ……潜入せよ、と」見れなかった。それ以上。一度、色の無い眼を見てしまったからには、もう見たくなかっ…

その瞳に沈んでく

シャンクスの指からフォークが落ちていく。その様を目で追った。「あ」の口を象ったまま、私はそのまま彼のことを見ていた。シャンクスは心底驚いているようだった。一体何にそんなに驚いているのか。自分から聞いてきた癖に。「私、そんな変なことを言った?…

闇夜の薔薇の園

「お頭、いいのか、本当に」明かりを消した室内でベックマンが言う。同室、離れた位置で布の擦れる音がして、別の男が口を開く。「俺は大したことじゃないと思うがな」暗闇の中でも男が笑ったことは分かった。ベックマンは本当に手のかかる人だと思い、呆れな…

君に傅く幸福

の大切な人は「行くな」とは言わなかった。海軍中将ガープからの引き抜きの打診があったときも、シールドからの勧誘があったときも、彼は何も言わなかった。にとって、その事実は耐えがたいものだった。彼を目の前にして、何度も口に出そうとした「どうして何…