カオスの聖域

アナンケーの制裁

まぁまぁと宥め倒されて、怒りは一旦横に置いておくことになる。にこにこと笑みを絶やさない渦中の人物の顔を見てしまうとまた腹が立ちそうなので、部屋を移すことを提案。快く快諾してくれたジャーファルには感謝感激雨あられ……ん、嵐だっけ?ともあれ、ト…

クロノスの拘繋

早朝、目が覚めた。慣れない船旅をしたせいかもしれない。もう一眠りしようともう一度布団の中に潜ってみたけれどどうにも眠れそうになかった。用意してもらった個室から飛び出して静まり返った王宮の中を歩いていく。空気が澄んでいて心地よかった。耳を澄ま…

エロスの罪咎

「え! あのですか!!?」「あぁ、あのだ」その大声で目が覚めた。ここは……どこ?目を開いて、見慣れない部屋の扉を開いて外に出た。そこにいたのはあの監獄で私を抱き上げた男と、昔……ずいぶん昔に会ったその男の文官だった。「あー……ジャーファルだ…

タルタロスの懺悔

「これってたぶん出だしから躓くって言うんだろうなぁ」ガチャン鉄格子でできた扉が閉まる音。ゆらゆらと揺れていた蝋燭の炎が遠のいていく。「しばらくここに入っていろ」暗闇の中でどこかから聞こえてくる声。きっと私をこの牢獄へ入れた者の声だろう。カツ…

ガイアの憤慨

知っているか。人は生まれながらにしてその定めが決まっている。とある大魔法師がそんなことを言っていた。その言葉は不思議なぐらいにスッと胸の中に入ってきて、溶け込んで。今はまるで元々自分自身の考えだったかのように私の中にあった。「」「……ユナン…