なになに?私に惚れたって?

「なまえさんってどうやって鷹の目と今みたいになったんだ?」

それは本当に不思議に思っていたとペローナちゃんも声を上げる。

「え、そんなに変かな?」
「変じゃないけど、どうやってこうなったのかすごく気になる」

こうなったって……なんかなっちゃいけなかった的な? まぁ、そりゃあ、本部の人たちにはこれでもかというぐらい反対されたよ。毎晩誰かしらに説得されていたし。うんざりするぐらい、やめておけと言われた。

「ん~、別に隠している訳じゃないし……」

いいよね?ミホーク。

出会いはミホーク曰く、暇つぶしに予約したマッサージだった。私はいつものお客の一人としてしか見ていなかった。初回、マッサージを終えて宿舎へ戻ろうとすると付き合えとバーへ誘われた。私はと言えば……もともとお金がなくてしがないマッサージ師をしているわけで。割と有名ではあるけど、高額な料金をもらっているわけではない。そんな遊ぶようなお金を私は持っていないのが現状。そうやって誘われる度にいつも全力でお断りしてきた。もちろん今回もそうするつもり。

……だけど。

「あの?」
「こっちはつまらん会議の度にこうして来たくもないところに来ている。たまには飲みの相手ぐらい欲しい」
「…………」

誘われる理由が今までの人と違う。サカズキさんは奢りたいから。クザンさんは下心が見え見え。ボルサリーノさんとセンゴクさんとは昼間に一緒にお茶してる。その他の人も下心があったり、恩を売ろうとしていたり。なんかお客として以外、夜をともに過ごすようなそんな仲になりたいとは思えなかった。

でも、彼の誘い文句は違っていた。本人は口にしないが、どうやら本当に寂しいらしい。思わずクスリと笑ってしまった。

「なぜ笑う」
「いいえ、なんでもありません」

ゆっくりと首を左右に振りにこりと笑う。

「私なんかでお相手が勤まるようでしたらぜひ」

会話の最後にはきっと音符マークがついていたと思う。そうやって誰かに一緒にいて欲しいと求められたのが初めてだったからついつい浮かれてしまった。もちろん、のちに後悔する羽目になったのは言うまででもない。

「えっと。寂しいからではないのですか?」
「ふむ……、間違いではないだろう?」
「……あはは」

バーで軽く飲み、明日も仕事があった私は早々に帰ることを告げる。するとどうだ。この状況。

「送って下さったのには感謝致します。やっぱり夜道を一人で歩くのは怖いものなのでとても助かりました」
「では、礼をいただこう」
「うっ……」

この男、私の律儀な性格を利用しようというわけか。

「そ、それでしたら。明日今日と同じ時間でまたマッサージをするということでいかがでしょうか?」

あくまで私にとって彼は客でしかない。……というか、早くこの手を除けて欲しい。顔近い。……恥ずかしい。ニヤリと笑う男から顔を背ける。壁際に追い込まれてしまっては逃げられない。そもそも七武海の男から本気で逃げられるとは思ってはいないが、そこまではしないだろうと油断していた。

チクリ、頬に当たる感覚。

「ッ!?」

頬に落ちてきたキスは甘さよりも彼の髭の感覚が強くて。吃驚した。

「な、何するんですか!? 酔ってるんですか?」

軽く手を前に出せばすぐに離れた体。

「……そうだな。そういうことにしておこう」
「……からかわないで下さい。私だってこういう経験ぐらいしたことはあります。絶対に流されませんからね!」

もう今日は帰って下さい! と頬を膨らます。そうすると片眉を上げた彼が苦笑していた。なかなかうまくいかないものだなと彼は呟く。いいかげん、そろそろ風呂に入って寝てしまいたいと思っていた私は彼の懐の隙間からスルリと抜けだし、壁とは反対の方向へ逃れた。

「じゃ、私明日早いんで! おやすみなさい」

パシンッ、握られた腕。

「もう、なんなんですか!?」
「好きなんだが、どうしたらいい?」
「はっ?」

そんなの……

「し、し……知りませんっ!!!」

それからのミホークの猛アタックぶりはすごかった。もはやストーカーだよ。

「ふ~ん、それでなまえは折れたの?」
「うん、まぁ……ね」

「嘘を言え」

その時、ちょうどミホークが帰ってきた。ダイニングに全員が揃う。

「最後には俺に落ちていただろう」
「何その俺様言動」

ブスリと頬を膨らませて膝を抱える。視線を逸らし、夜を降ろしたミホークがコートを脱いでソファに座る。

「アタックしたのは認めるが強要はしていない」
「…………」

しばらくにらみ合いが続いた後、ふぅ~と息を吐いた。

「……参りました」
「それでいい」

フッと笑う彼に観念する。お飲物でも? と調子良く言えば、調子のいい奴めと毒づかれる。

「2人も何か飲む?」

「私、紅茶~!」
「俺はコーヒー」

「はいはい」

そうだね。最後には私もあなたを追いかけていたと思うから。人のこと言えないなぁと思ったよ、ミホーク。

 

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150725 End.

Afterword

なんだかよく分からないまとまりのない話になってしまいました。やってしまった…………見切り発車。

 

書きたかったのは夫婦そのものです。2人の間には絆があって、その絆は他の誰にも破ることができません。互いの存在が絶対の2人はとても落ち着いていて、まさに夫婦だと思います。例えゾロがヒロインに言い寄ったって、ミホークさんは一切焦るような事をしません。彼の中の彼女は自分一筋だと知っているから。そんなラブラブ過ぎる2人をギャグを交えた日常ものでお送り致しました。

 

日常ものってネタがないから完全にお題サイトさまのお題に頼りきってしまいました。お題=プロット的な? そんなわけで、お題サイト運営者様に感謝感謝です!

ではでは(*^^*)

 

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