Eagle EyeⅡ

第28話 最悪の目覚め

「っ、」ほんの僅かに動いただけなのに激痛が走った。最悪の目覚めだ。「……さん?」目を開くよりも先に、声がした。「あ〜~、たしぎ?」右手を掬い上げられて、「はいっ」と元気な返事が返ってくる。あぁ……ちょっとだけ、癒やされた。目を開くと、目元を…

第27話 力の差

翌日それは、ミホークさんを送り出した後、変装をして本部の廊下をひとりで歩いていた時だった。:「お前、たしぎに何をした?」低声と同時に生み出された殺気。まるで戦闘の最中に放り出されたようだった。反射的に体が動く。振り返ったそこに立っていたのは…

第26話 2人だけの秘密

 : ― たしぎ視点 ―: 「あいつが喋らねェ……のは何故か……」仮面の男を送り届けた後の廊下でスモーカーさんが独り言のように言った。その話に関しては気になるところであったので、会話をするように言葉を返す。「単…

第25話 散策という名の探検

センゴク元帥の取り計らいのおかげで、その日のうちにミホークさんの部屋を用意してもらうことができた。「いや、がこっちに移動だ」と言われて始めは首を傾げていたけれど、壊れた扉を指差されて納得する。確かに、ミホークさんを相手にして殴り込みをかけて…

第24話 散々な日

会議室退屈な会議に終わりが告げられた後、鷹の目のミホークがいの一番に動き出す。誰よりも早くに席を立ち、センゴクの前で足を止める。外野からはやれあーだこーだと野次が飛んでいたがそんなものは彼にとってはあってないものだった。「…………連れは?」…

第23話 スモーカー大佐とたしぎ曹長

「ここだ」案内されたのは客室だろうか。部屋の扉の前で立ち止まる。ふぅ~と一仕事終えたと言わんばかりに、その男の海兵は上着のポケットから葉巻を取り出して片手に持った。くるりくるりと手の指で遊ぶように回す様子を目で追っていると、いい度胸している…

第22話 王下七武海

クハハハハッ案内された大広間に入った途端に部屋中に木霊した腹の底を揺らすような太く低い笑い声。目の前に立つミホークさんの背中がその声の主を隠したままだったのでその場で耳をてた。その声は今一度、腹の底から笑った後に「たまには参加してみるもんだ…

第21話 海軍本部

これを着ろと手渡されたのは真黒で揃えられたフード付きコート、靴、下穿。そこに加えられた紫の。ミホークさんの服をそのまま小さくしたようなものが一式、私の手元にある。それをまじまじと見ながら、言葉を求めて視線を上げると同時に視界を塞ぐように投げ…

第20話 元帥センゴク

キー キーキー キーコウモリが飛んでいる。それもこの真昼間、海のど真ん中で。:シャンクスさんの船で棺船のある島まで送ってもらったあと、休息を取った私たちはまた船旅を再開していた。まずはここから一番近い島に行ってみようと決めた矢先、コウモリが…

第19話 懺悔、後悔、僥倖

シャンクスさんの背中を見送った後、部屋に戻ることになる。少し距離を開けてミホークさんの後ろを黙って歩いた。部屋までの道すがらのミホークさんは黙り込んだままで、いつものことと言われればそうなんだけど……なんだか気まずくて。でもそうしてしまった…

第18話 一世一代の相談

「……何をしている」シャンクスさんと2人きり。顔を寄せ合って笑い合いながら、まるで仲睦まじい恋人のよう。端から見たらそんな風に見えてもおかしくはない。唐突に現れたミホークさんの不機嫌極まりない顔を見て、ハッと思い身を引きはしたけれど、すでに…

第17話 懐かしの宴

この生活で身につけたものの中の一つ、聴力の向上。もっと正確に言うと、少しばかり意識を飛ばしていても、意識とは別のところで『音』を認識し、反応することができるようになった。反応できるだけで、対応はできないんだけどね……。ドアノブが回るギィと、…