主と召使い

65:召使いの呼び名

ハッと意識が戻った。どうやら寝落ちしていたらしい。ソファに寝転んでいたので体の節々が痛かった。「いたたた…………」あれからどのくらいが経ったのかな。っていうか、水を頼んだはずなのにまだ来てないよね。……はぁ。絶対に、蔑ろにされてる。……あぁ…

64:召使いの思案

ミホークさんとの面会を終えて、元帥に顔を見せた後、クザンさんがお昼飯を食べさせてくれた。その後に連れて行かれたのは個室だった。「話をしなくていいの?」と聞いたら、今日は会議があるから無理とのこと。一晩この部屋で過ごすことになるらしい。ひとり…

63:召使いの再会

海軍はツキツキの実の全容を把握できていないこれはクザンさんと一緒にいて分かったことだった。前任者……と言ったらいいのか。ツキツキの実を食べた、以前の能力者は男だったそうで、私とは異なる使い方をしていたそうだ。今回のように他人のチカラを借りる…

62:召使いの緊張

三日あれば着くはずの航路が伸びた。「クザンさん、まだ着かないの?」「まぁねぇ~~」聞くたびにはぐらかされる答え。あるときは風がないから。あるときは物資の補給があるから。あるときは海賊討伐があるから。クザンさん以外の海兵に聞こうにも、部屋から…

61:召使いの誘引

「なので、服脱いで下さ……あ、別にクザンさんは下だけ少し脱げばいいのかな」「ちょ……ちょっと待って。何言ってんの頭沸いてんじゃない?」「別に沸いてないですけど、沸いてるって思っててもらって全然いいです。なんで、セックスしましょ、セックス。は…

60:召使いの効率化案

黄金にも、宝石にも興味はない。思い返せば、物に執着したことはなかった……と思う。唯一思い浮かんだのは島だった。私はクライガナ島には愛着があったらしい。……らしいというのは、離れる間際、その直後は何も感じていなかったのに、今になって帰りたいと…

59:召使いの成長

船体が大きく揺らいだ。両足を踏ん張ってなんとか耐える。それでも壁に頭をぶつけた。「っ、てて……」扉の向こう側が騒がしい。甲板の上を大勢が走る音。顔を上げ……「あれ?」ぶつかったのは壁じゃなかった。白い制服が視界の端に映る。ほんのり暖かい。「…

58:召使いの監視

目が覚めたら船の上だった。右を向けば海兵。左を向けば海兵。「ねぇ…………まだ機嫌悪いのー?」後ろには大将青雉。「いえ……」船縁に腕を置いて俯く。欄干、真下にあるうねる白波を見つめながら、グッと唇を引き結んだ。レイさんにきちんとお礼を言えなか…

57:召使いのおめかし

ぐったりとしたの身体が机の上にあった。正直なところ、こちらも限界までやりきったので体は辛い。……が、よりはまだましだ。自分の足で動ける程度には。「…………あらららら~、何事かと思って来てみたら、こりゃァまたすんごいところに出くわしちまったよ…

56:召使いの痴態

あぁ、やるならばこんなところでは駄目だ。自慢したい気持ちは未だにあるが、彼女の痴態を見られるのは我慢ならぬ。それに、女性をささくれた板の壁に押し付け、雨風にさらされ傷み切った樽の上で抱くなどと……そんなことは人攫いが行うことだ。答えが出たと…

55:召使いのデート

「レイさんっ、レイさんっ」駆け寄ると嬉しそうに目を細めて抱き締めてくれる素敵な叔父様。私たちは今、デートというものをしている。「欲しいものは買えたのかい」「うん、あった。それも、たっくさん!」正直に言おう。私は今までデートというものをしたこ…

54:召使いの洗礼

むわりと立ちこめる雌の香り。という、か弱い娘の全身から立ち上る、甘い果実のような香りが理性を崩してくる。これがこの娘の能力なのか目眩にも、衝動にも似た感覚に視界を閉ざす。すると余計に意識に入り込んできた。抱いて、私を抱いて身体はそう求めてい…