主と召使い

17:召使いの自覚

どうしてって……?首を傾げて見返した船長の顔が不思議そうにこちらを見ている。その後ろにいる人たちはどちらかと言えば吃驚して目を点にしているように見えた。「覇気を無効化できるのか」隣で膝をついていた副船長が、酷く気分……いや、機嫌悪そうに立ち…

16:召使いの無自覚

「おい、~!」振り返るとその問題の主様、赤髪のシャンクスが陽気に手を振りながら、こっちに近づいて来ていた。なんだか嫌な予感しかしない。側に立つ副船長に目を向けたら「俺は知らない」とそっぷを向かれた。「ちょ、副船長そんな露骨に……!」「はいは…

15:召使いの変化

きちんとした服を着たのがあまりに久々すぎて変な感じがする。来た時と同じ服を着て、体に異常はないか、一通り確認した。赤髪海賊団レッド・フォース号へ来て約一か月。ちゃんとひとりで我慢できたのが一週間目ぐらい。それからしばらくは誰かを主の代わりに…

14:召使いの悟り

丸一日眠り、次の日の夜。すごい音で目が覚めた。ドゴンいや、ドガン……? とにかく、馬鹿でかい音だった。「っ、!!?」音が聞こえた瞬間、弾けるようにしてベッドの上で飛び起きる。「さすがに起きたか」しれっとそう言ったのは、ベッド脇に座っていた副…

13:召使いの解放

頬を撫でる手。……誰の手だろう。すごく心地よい。あぁ、なんかすごくいい匂いがする。なんかすごく安心する匂いだ。「…………」耳に届いた囁くような声。何度も何度も繰り返されたはずのその声は不思議としつこくなく。むしろいつまでも聞いていたい、そん…

12:召使いの懇願

もう限界であるということは周囲から見ても手に取るように分かったようで、もう動くことすらできなくなった私の体を労るように優しく触れる手。その手の主からすれば、自身はたった一度しか抱いていないはずの目の前の女はまるで無数の男を相手したかのように…

11:召使いの限界

苦痛は想像以上だった。苦痛と言っても文字通りの苦痛ではない。快感の裏返し、持続する快感。強制的に強いられる我慢。それによる苦痛。苦痛というよりは、病気に近い状態なのかもしれない。「はぁ……はぁ……」与えられた部屋の隅。シーツにくるまってうず…

10:召使いの抵抗

「……こんな感じです」「たいした実じゃねぇか!」「は、はぁ……そうですか?」「すげぇな!」声を上げる船長と、目を見開いて「そんな実が存在したとは……」驚きを隠せないでいる副船長。見事に正反対な二人を肩をめて恐る恐る交互に見た。「じゃあ今のお…

09:召使いの能力

「……それで?」カウンターに座り、片足をもう片方の膝の上に乗せた船長が低い声を出した。……体が重い。わずかではあったけれど、威圧感を感じた。その隣では「さぁて、聞かせてもらおうじゃねぇか」と煙草を吹かす副船長がにんまりと楽しそうに笑っている…

08:召使いの危機

冷ややかな空気と暖かな空気。体は暖かな空気の方へ微睡みを求めて流れていく。ん……、こぼれ出た声に答えるようにして頭に重みが加わる。「ん~?」「起きたか」「うん、うん……んー……?」「あ、副船長。おはようございます?」と、開かない目をゴシゴシ…

07:召使いの油断

「ちょ!」「ん、なんだァ?」「なんだァ?……じゃない! いいから。体は自分で洗うから」「いいだろ、ここまできたら最後まで責任取ってやろうじゃねェか」真後ろからクツクツと押し殺したような笑い声が聞こえてくる。キッと鋭く睨み返せば、からかうよう…

06:召使いのお風呂

その後、風呂を貸してもらうことになった。もちろん、この船に女は私しかいない。そのため、通常は他の船員の後か、それよりも早くに入ることになる。しかしながら、今夜は宴だ。宴の日は翌日の朝に入るのがお決まりらしい。まぁ、酔いが回っていて危ないから…