第17話:君が消えると分かっていたら余所見なんてしなかった
「俺の方こそ……すまなかった」そう言う彼の顔はあの時の、記憶の中のまま。今も、ずっと懺悔し続けているのだと思うと、一刻も早く、彼を解放してあげなければと思った。口を開こうとしたとき、彼が続けて言った。「稚拙なことをした。俺は……分かっていな…
ある恋心の成れの果て
第16話:ゆっくりでいいよ、ずっとずっと待ってるから
あれから二年が経った。私はスモーカーさんの部下のまま。恋人ではなくなったけれど、今までと変わりなく過ごしている。彼は変わらずお菓子を買ってきてくれるけれど、かつてのような、触れ合いはすっかりなくなっていた。それは噂にも現れていた。「最近のス…
ある恋心の成れの果て
第15話:かなしいゆめを食む
これは翌日のこと、俺たちはまだ本部のG5の部屋にいた。付き合い始めがあんな風だったから、俺に攻める権利はないも等しい。一次の悪戯心で、ありもしないことを言って、の善意に乗っかったのだから。それを今更言ったところで、どうなるのだろうか。不安に…
ある恋心の成れの果て
第14話:終焉が溶けていく
遠距離恋愛が難しいという話はよく聞く。だから、私たちもきっと長く続かないと思っていた。……けど、思いの外、私とスモーカーさんの相性は良かったらしい。突然に机に置かれた紙袋。視線を上げた先には恋人が立っていた。「スモーカー中将……?」彼は見慣…
ある恋心の成れの果て
第13話:乞えども恋えども
執務室の扉は開いていた。開いたままの扉を二回、軽くノックする。机の書類に目を走らせていたモモンガ中将の顔が向いて、入るように手で招かれた。「扉はどうしますか?」「締めてくれ」扉を閉める。椅子から立ち上がった中将が応接用のソファに座って、向か…
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第12話:はぐらかした永遠
「次来るときは先に連絡する」そう言って、電伝虫を指したスモーカー中将は、颯爽と去って行った。凍えるように寒い空気をほったらかして行ってしまわれた。…………最悪だ。「ちょっと待ってください」って言ったのに、無視して行きやがった、あの人。二人は…
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第11話:うつろな幸福
: ― モモンガ視点 ―: 急に腰を折ったスモーカーが、に何かを言った後に姿勢を正す。滑るように視線がこちらに向いた。にやりと笑う様にゾワリ胸が騒つく。視線をに向けると、完全に固まっていた。その顔は首元まで不…
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第10話:どうかいつまでもお元気で
G5支部では、あの荒くれ者たちが書類に手を伸ばし始めたらしい。かく言うスモーカー中将も、椅子に座る時間が増えたそうだ。スモーカー中将が教えてくれた。「てめぇがやる分、俺たちがやる分。そういうのが明確になったからな。たしぎが尻叩いてやらせてる…
ある恋心の成れの果て
第09話:あなただけのわたしでありたかった
「お~、思ったよりも元気そうだな」血眼になって打ち込んでいたタイプライターから顔を上げる。待ちわびていた人が来たのだ。「スモーカーちゅ~じょ~!! 会いたかったぁあああああ!!!!」ガタンッ椅子が倒れるのも無視して、思いっきり飛びついた。う…
ある恋心の成れの果て
第08話:不幸せの底でのたうち回れ
仕事終わり、中将の部屋に行くとそのまま飲みに行くと連れ出された。「え”……あの、聞いていないのですが」「時間は空いているのだろう?」まぁ、そうですけど。颯爽と歩く後ろに続く。廊下ですれ違う顔見知りの海兵たちにはちょいちょい「本部に戻ってきた…
ある恋心の成れの果て
第07話:ぼやけて何も見えないよ
なんだかよく分からないけれど、振られた気分だ。スモーカー中将は私にとって良き相談相手だった。あーだこーだ、いう癖に、最後はきちんと話を聞いて答えてくれる。頼りがいのある上司だった。「…………寂しいよ、スモーカーさん」用意された寮の部屋に入っ…
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第06話:きみが星になった夜のこと
「あのーそろそろ降ろしていただけませんかねぇ……」現在進行形でお尻からがっつりと抱き上げられている私の視界はスモーカーさんの頭より少し上だ。彼がズンズンと歩くものだから揺れる揺れる……うっ……気持ち悪い……。「いやほんとすみません、ちょっと…
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